2022年618商戦における中国スマートフォン市場最新調査結果を発表〜中国の618商戦でのスマートフォン売上、前年比10%減少に〜
2022年618商戦における中国スマートフォン市場最新調査結果を発表〜中国の618商戦でのスマートフォン売上、前年比10%減少に〜【写真詳細】
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、618商戦期間におけるスマートフォン売上は前年比10%減少となったというWeekly Tracking Serviceによる2022年618商戦における中国スマートフォン市場における最新調査結果を発表致しました。
今年の618商戦(※ネット通販大手の京東が開催するキャンペーンに各社が日程を合わせた、11月の独身の日に並ぶ大規模な販売促進キャンペーン)がCOVID-19によるロックダウンが徐々に範囲を拡大する中で、5月31日から6月18日の期間において、中国最大の二都市で実施されました。このeコマースの祭りでの売上は、中国市場の消費者心理を予想する上で重要な指標となっています。昨年同様、アリババグループが運営する通販サイトTMALLでは2022年の618商戦での数字を公表はありませんでしたが、eコマース最大手もう一社のJDは、GMV(※Gross Merchandising Value: 流通取引総額)で3,793億人民元(約566億米ドル: 7兆6400億円)を記録し、2021年から10.3%の伸びたものの、この数字は618商戦における過去最低の伸びとなりました。
618商戦におけるスマートフォンセグメントに関して、カウンターポイント社リサーチアナリストMengmeng Zhang氏は次の通りコメントしています。
「618期間中の値下や販促が、4~5月に低迷していた中国スマートフォン市場を持ち直させる一助とはなった。618の第1週(5月31日~6月5日)でのスマートフォン売上は、5月23日~5月29日と比較して32%増加した。しかし、618の期間全体でみれば、スマートフォンの売上は昨年比約10%の減少に終わった。これは、繰り返してCOVID-19が流行したこと、そして、景気も減速する中で消費者のスマートフォンへの興味が減っていることを示している。」
主要メーカーの業績に関して、カウンターポイント社アソシエイトディレクターEthan Qi氏は、次の通り述べています。
「HONORは、僅差でvivoをかわし、今年の618商戦の首位となった。同社はまた、主要メーカーのなかで成長を記録できた唯一の企業となった。元のシェアが低かったことに加えて、広い価格帯で競争力のあるポートフォリオを揃えたことで、NOHORは昨年比で148%と、目覚ましい成長を遂げた。さらに、HONORはこのeコマースの祭典を活用してHONOR 70シリーズをうまく立ち上げ、この機種はまたたく間にベストセラートップ10機種入りした。」
中国における618商戦期間でのスマートフォン市場シェア 2021年と2022年の比較
[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMDA0MzAjNzc3NDVfcU15V3ZBakFQdC5wbmc.png ]
注: OPPOにはOnePlus、XiaomiにはRedmi、vivoにはiQOOを、それぞれ含んでいる。
出典: カウンターポイント社Weekly Tracking Service
vivoとOPPOは、マーケットシェアの順位を昨年比でそれぞれ一つずつ下げて、第2位と3位となりました。中位セグメントでの新商品である、例えばReno 8やvivo S15が、vivoとOPPOの販売を押し上げた形となりました。
Xiaomiのシェアも今年は下がり、第4位となりました。オンライン販売メインで事業をしてきた老舗として、Xiaomiはeコマースの祭典に多額の投資を行い、今年の618には10億人民元(約1.5億米ドル: 200億円)を奨励金として配ったとしています。加えて、Xiaomiのオンラインでの販促キャンペーンはオフラインの路面店での販売活動とうまくリンクしていました。Xiaomiの売上に最も貢献したのは、vivoやOPPOと同様に、中位機種のRedmi K50であり、Redmi K50は2,000人民元(約300米ドル: 4万円)の価格帯ではもっともコストパフォーマンスの良い機種のひとつで、MediaTek 8100チップを搭載し、ディスプレイは120Hzリフレッシュの2K画素、電池は5,500mAhの容量を搭載しています。
Appleは安定したシェアを今年の618でも維持し、第5位となりました。昨年より売上が下がったものの、高級機セグメントに関しては、今年の618の勝者は明らかにAppleでした。Huaweiが市場から消えて以来、Appleにはこのセグメントでの競合が実質的に存在しない状況です。Appleが大幅値下げを行った結果、iPhone 13シリーズは極めて魅力的になった。各サイトはiPhone 13の一部の機種で、最大1,000人民元(約2万円)の値引きを行いました。
また、Pinduoduo(※共同購入の仕組みをもつ急成長中の通販サイト)が、重要なスマートフォンの販売チャンネルとして台頭してきており、100億人民元(約15億米ドル: 2,000億円)の販促キャンペーンを携帯メーカーや小売と一緒に実施し、Pinduoduoを通じたスマートフォンの販売は昨年の618商戦と比較して148%もの増加となりました。
今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年5月31日~2022年6月18日)
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/
プレスリリース情報提供元:ValuePress!
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