2022年第3四半期におけるPCグローバル市場の出荷量を発表〜前年同期比で二桁減に〜

日時: 2022年11月24日 09:00

発表:Counterpoint Technology Market Research Limited

2022年第3四半期におけるPCグローバル市場の出荷量を発表〜前年同期比で二桁減に〜

2022年第3四半期におけるPCグローバル市場の出荷量を発表〜前年同期比で二桁減に〜【写真詳細】

2022年第3四半期におけるPCグローバル市場の出荷量を発表〜前年同期比で二桁減に〜
2022年第3四半期におけるPCグローバル市場の出荷量を発表〜前年同期比で二桁減に〜


カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、2022年第3四半期におけるPCグローバル市場の出荷量は、前年同期比15.5%減少して7,110万台となったという調査結果を含む最新調査を発表致しました。

前年同期比と前四半期比でともに大きく落ち込んだ第2四半期に次いで、またもや前年同期比で急速な減少となりました。2022年第3四半期の落ち込みは、一般消費者向けと事業向けの需要がともに弱かったことが要因であり、また、その需要の弱さの主な要因は世界的なインフレが起因しています。部品不足問題はおおむね解消されたものの、メーカー各社は2022年第4四半期や2023年の見通しについて慎重な姿勢を保っている状態です。

主要なPCメーカーが、特に一般消費者向け製品で、大々的な販促プロモーションを行ったにも関わらず、PCの需要は弱いままでした。加えて、今年の下半期に入ると、異常なまでに高水準となった在庫をさばく動きが広がり、今は本来なら消費者向けのPC商品の販売がピークになる時期であるにも関わらず、メーカー各社は在庫削減の動きは2023年まで続けざるを得ない状態です。PCのサプライチェーン上の各社にヒアリングしたところ、在庫は2022年第3四半期が最高で今後は減っていきそうにはあるが、出荷が増加に転じるのがいつになるかは見通せない、という回答でした。

図1: PCグローバル市場における2022年までの積み重なった在庫量と出荷量


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMDg3MjYjNzc3NDVfcWNHUkxSTE9qVC5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社

夏休みが終わり新学年に進級するシーズンの需要が盛り上がらず、経済状況が不透明で企業の購買が減少し、販促プロモーションが増えたことといったことの全ての要素が平均売価(ASP)上昇の足を引っ張り、PC市場の売上高に影響を及ぼしています。

【主要キープレイヤーの概況】
 
Apple: 市場全体の動きとは逆に、前年同期比で7%出荷が伸びた。新製品が第2四半期後半に発売されたこと、そして、中国の製造委託先が第2四半期のロックダウンによる操業停止から復帰したことが、この結果に繋がった。

ASUS: 前年同期比9%の出荷減とはなったものの、市場平均より持ちこたえた。これは、同社が企業向けを中心に事業展開していることと、経営陣が出荷増を重視した事業運営を行った結果である。

Lenovo: 市場平均と同様の、前年同期比16%の減少になった。一般消費者向けの需要が弱かったが、一部分は企業向け製品で取り返すことができた。同社のシェアは23.7%で、昨年とほぼ同様であり、市場に逆風が吹く中、Lenovoが事業のポジションを守る努力をしたことがわかる。

HP: 第3四半期に18%のシェアで、1,270万台を出荷した。2016年以来、シェアが20%を下回るのは二度目である。これは同社の消費者向け製品比率が高いことが主要因で、このため第3四半期は前年同期比で26.5%の減少となった。

Dell: 前年同期比20%を超す出荷減となり、シェアは17%であった。1,200万台の出荷台数は、2年前の2020年第3四半期、つまりCOVIDの最初の流行の波を受けたワークスタイルの変化でPCが売れた頃、よりも多少多い。

図2: PCグローバル市場におけるメーカー別出荷量・2022年第3四半期


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMDg3MjYjNzc3NDVfcXRzT1RPZEpKeS5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社

総合的にみると、2022年下半期PCグローバル市場における出荷はCOVID流行以前と比べて増えていますが、チップメーカーのAMDはPC市場が弱いことが同社の業績や今後の見通しのマイナス要因だとしており、また、台湾のAcerとAsusは、どちらもPC業界は2023年下半期まで回復しないのではないかと予想しています。

PC市場全体に対して、2023年も暗雲が立ち込める状況が続きますが、私たちは、PC需要が軟調であることを受けて、2022年通年の出荷見通しを前年同期比13%減に修正しています。AppleのMシリーズの存在、チップメーカーがR&Dに継続的な投資を行っていること、そして、広いエコシステムが存在することを考慮すると、PC製品のセグメントでは、ARMのCPUを搭載したPCとゲーム用PCが、逆風が吹く市場の中で最も強くなると予測しています。

本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/IndustryBeats/3453

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年7月1日~2022年9月30日)

【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/

プレスリリース情報提供元:ValuePress!

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