2022年第4四半期PCグローバル市場における出荷を発表〜過去最大の落ち込みに〜

日時: 2023年02月21日 09:00

発表:Counterpoint Technology Market Research Limited

2022年第4四半期PCグローバル市場における出荷を発表〜過去最大の落ち込みに〜

2022年第4四半期PCグローバル市場における出荷を発表〜過去最大の落ち込みに〜【写真詳細】

2022年第4四半期PCグローバル市場における出荷を発表〜過去最大の落ち込みに〜
2022年第4四半期PCグローバル市場における出荷を発表〜過去最大の落ち込みに〜


カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、PCグローバル出荷台数は2022年第4四半期に前年同期比で27.8%と過去最大の下落を記録し、台数は6,520万台となったという調査結果を含む最新調査を発表致しました。

多くのPCメーカーや製造委託先の在庫水準は、2022年第3四半期にピークに達したとみられますが、年末商戦が第4四半期のPC出荷を加速させることはありませんでした。2022年を通してのPC出荷は2.86億台で、4四半期連続の前年同期比割れと、PC需要の低迷を反映した状況のため、私たちは2023年上半期のリバウンドも期待はできないと考えています。

マクロ経済の逆風、インフレ圧力の高まり、PC需要のゼロ成長が、2022年の世界のPC市場に影響を及ぼし、出荷は前年比15%減少しました。加えて、新しいPCを購入した消費者は最新モデルに十分満足して買い替えに向かわず、企業もまたIT予算の支出に対して、より慎重になっているという状況があります。また、各社が2022年上半期以降に掲げた積極的な在庫消化目標はもちろんのこと、魅力的な機能や購入時の支払いプランにも魅力が乏しく、2022年の買い替え需要を喚起することはできませんでした。


図1: PCグローバル出荷の推移


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMTM1MjcjNzc3NDVfQWxRS0xHb3N6ci5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社

Lenovo
2022年第4四半期も市場をリードしたが、シェアは23.7%で横ばいとなった。歳末商戦が盛り上がりに欠ける中、軽度の在庫調整が同社の業績の足を引っ張った。2022年通年の出荷は前年比17%減少し、シェアは23.7%だった。中国市場の2023年における需要回復に伴い、Lenovoの出荷台数の減少が正常化するだろうと私たちは考えている。

HP
20.3%のシェアで、2022年第4四半期の第2位を確保した。この四半期の出荷は、前年同期比29%落ち込んだが、主要メーカーの中で第4四半期に前四半期比で成長したのは同社だけである。北米での出荷が改善したこと、もともと第3四半期の数字が少なかったことが主な要因である。世界中で需要が弱かったため、HPの2022年の在庫はどこよりも多かった。結局、2022年のシェアは20%を割ったが、2023年はしっかりシェアを回復するとみられる。

Dell
市場シェアは16.7%と、過去7四半期で最低だった。これは、企業向けの需要が落ちてきていることが主な要因である。経済が弱含んでいるため、企業向けのモデルが2023年に急回復するとは考えにくい。しかし、その企業向けモデルの業績がHPとのシェアの差を埋めるには必須である。この状況では、Dellのシェア(2022年は17.4%)も出荷台数実績も、2023年には圧迫される可能性がある。

Apple
2022年第4四半期の出荷は前年同期比3%減と相対的には小さな下げ幅だったため、2022年の出荷台数はほぼ横ばいで年度を終えることができた。Appleはx86ベースのベンダーを失うことのデメリットを受けながらも市場シェアを伸ばしており、2022年下半期には二桁のシェアを獲得し、通年でも9.4%のシェアを獲得した。ArmベースのMシリーズチップを搭載した機種が好調で、個人向け、企業向けデバイスともにスランプサイクルを乗り切ることができた。

図2: PCグローバル出荷 メーカー別 2022年第4四半期


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMTM1MjcjNzc3NDVfaFdxcXJlQk9STi5wbmc.png ]
出典: カウンターポイント社

2023年の注目はArm版Windows
短期的には逆風下にありますが、ここ数年でPCグローバル出荷はコロナ前の水準を超えるとみられます。仕事の環境やライフスタイルの変化がプラスに働く他、個人向け・企業向けともに購入を先延ばした反動が2023年上半期以降に現われてくることが理由として挙げられます。まず個人向けの需要が2023年下半期以降に徐々に回復し、その後、企業の調達も徐々に増えると考えられます。とはいえ、年の前半の需要は低く、これがPCグローバル出荷には重荷となるため、2023年全体の出荷は伸びないだろうと私たちは考えています。

AppleのMシリーズの成功を受けて、QualcommのArmベースOryon CPUが市場に投入されるとArm版Windowsの流れが加速する可能性があります。世界のノートPC全体が前年比一桁台後半の出荷減少を見込む中、ArmベースのノートPCは、前年比一桁台半ばの成長をするとみられています。


本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/component_tracker/3677


今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年10月1日~2022年12月31日)

 
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/

プレスリリース情報提供元:ValuePress!

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