地域住民やコンビニなどがセンサーになる低コストなソーシャル見守りシステム「C-Shuttle」の共同実証実験を開始

<「C-Shuttle」のイメージ>

<「C-Shuttle」のイメージ>【写真詳細】

静岡県磐田市(市長:渡部 修)、株式会社SBS情報システム(本社:静岡県静岡市駿河区、代表取締役:渡邊 治彦、以下 SBS情報システム)、NTTコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:庄司 哲也、以下 NTT Com)は、新型ビーコンを用いたソーシャル見守りシステム「C-Shuttle」(※1)による子どもや高齢者の見守りに関する実証実験を2018年11月中旬から開始します。

1. 背景
現在、迷子になった子どもや、認知症による徘徊高齢者などの行方不明者の捜索手段として、GPS内蔵の携帯端末や、Bluetooth Low Energy (BLE)(※2)の規格に基づいた発信機であるビーコン端末(※3)が存在し、それぞれの特徴に応じた用途で利用されています。
広範囲で高精度の位置情報を得やすいGPS端末は、サイズが比較的大きく、通学する子どもの見守りなど、端末を携行することが障壁にならない用途に活用されています。
一方ビーコン端末は小型化が可能(※4)な点がメリットで、信号の到達距離が短い(約30m)ものと長いもの(約300m)があり、前者は捜索対象の域内に多数のセンサーを設置することができる場合、また後者は消費電力が大きく精度が低くても問題ない場合に利用されています。
今回の実験では、NTT Comが新たに特許を出願した技術を活用し、信号の到達距離が短い方式と長い方式の両方を利用することができる見守りシステムの検証を行います。

2. 「C-Shuttle」の特長
・NTT Com特許出願済みの新型ビーコンを使用します。小型軽量で、半年から1年間ほど電池の交換が不要です。
・一般的なビーコンと異なり、到達距離が最大300mから30mまでの複数の信号を送信することができます。長距離の信号を使うことで、センサーが少ない場合でもおおまかな場所を割り出すことができるため、割り出したエリアを短距離の信号を使って集中的に捜索するといった効率的な使い方が可能です。
・地域の店舗などにセンサーを設置するほか、地域住民が持つスマートフォンに専用アプリをインストールしてセンサーとして活用することで、センサーの設置コストを抑えつつ広い範囲をカバーすることができます。また設置コストの抑制により、毎月の基本料金を無償とするモデルの構築も可能です。

3. 本実証実験の概要
(1) 位置情報の取得
子どもや高齢者が携帯するビーコンから送信された信号を、付近にあるセンサーがキャッチし、センサーの位置情報と、受信した信号の種別を「C-Shuttle」サーバーに送信します。
センサーは、磐田市の交流センター(23ヵ所)のほか、磐田市内の「セブン‐イレブン」(28店舗)に設置します。また、市内を移動する一部の車にも搭載します。

(2) 位置情報の閲覧
スマートフォン向けの専用アプリ上で、ビーコンの位置情報を地図上に表示します。センサーとの距離が近い場合(約30m以内)に高精度で位置を表示できるのはもちろん、センサーとの距離が遠い場合(約300m以内)であっても、大まかな範囲であれば表示が可能です。
また、これらの情報を時系列で表示して、足取りを確認することができます。

(3) センサーの一時的な増加
事件や事故が発生した場合を想定し、一時的にセンサー数を増加させる(NTT
Com特許出願済)ことで、早期かつ高精度に位置を特定します。センサー数の増加は、磐田市の市民の皆さま(子どもの保護者や高齢者の家族)や磐田市に本社を構えるヤマハ発動機株式会社の社員有志などの実証実験参加者に、スマートフォン上で専用アプリを起動していただくことによって行います。なお磐田市が市民向けのメールシステム『いわたホッとライン』を活用して、専用アプリの起動を促します。

4. 各社の主な役割
磐田市:
実証実験に参加する家庭・ボランティアの募集、市民への協力依頼、交流センターに配置するセンサー設置環境の提供
SBS情報システム:
実証実験の主導、参加者への説明の実施
NTT Com:
実証実験に必要な新型ビーコン、スマホアプリ、「C-Shuttle」サーバー、センサー機器の提供、市内を移動する車の提供

<「C-Shuttle」のイメージ>
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/171346/img_171346_1.png

5.実証実験期間
2018年11月~12月
行方不明者の発生を想定した演習を複数回実施します。


※1: Consideration (思いやり)の往復、を意図した名称です。「情けは人の為ならず」、つまり困っている他人を助けてあげる行為は、いざ自分が困ったときには返ってくるということわざのように、社会的な助け合いをコンセプトとしています。なお2012年に新潟県の三条市で子どもの位置情報把握の実証実験を実施しており、今回はその発展版として、新たにスマートフォンなどをセンサーとして活用して行います。
※2: Bluetooth Low Energy (BLE)とは、無線技術である Bluetooth の規格の一つで、バージョン 4.0 から追加になった低消費電力を特長とする通信モードのこと。
※3: ビーコン端末とは、位置情報の測位に利用される端末のこと。同端末から発せられるビーコン信号を測位用の機器で受信することで、位置情報を割り出すことができます。スマートフォンをビーコン端末として利用することや、スマートフォンでビーコン信号の測位を行うことも可能です。
※4: 本実証実験で使用するビーコンは70mm×37mm×11mmのサイズ。


プレスリリース情報提供元:@Press

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